85歳 西倉あさ子 最高齢スタッフが弊社に参加するまで(前編)
こんにちは。
よすが結婚相談所、所長の立川です。
今日は弊社スタッフ西倉さんのことを少しご紹介したいと思います。
彼女は満85歳。個性派揃いの弊社スタッフの中でもぱっと見で分かりやすい個性派ですね。
「私はもうすぐ死ぬ」が彼女の近頃の口癖ですが、先日のミーティングでは「東京オリンピックをこの目で見るまでは死ねない」と言っていたので、もうしばらくは元気だろうなと個人的には思っています。
さて彼女ですが、お仕事でお会いする方や弊社のウェブサイトを見てくださった方から
「どうしてあの方はよすがに入ることになったの?」
というご質問をよく頂きます。
彼女と初めて会ったのは2年ほど前になります。
その頃、あるご縁で東京新聞に僕のインタビューを載せて頂きました。
インタビューが掲載されてからしばらくは多くのお問い合わせをいただきまして、その対応に慌ただしく追われていました。
それらのお問い合わせの中に一件、「とにかく一度、立川さんにお会いしたい」という不思議な電話があったのです。
声の様子から想像するに年配の女性であったので、当初は「同じ結婚相談所業界で働く先輩の方だろうか?」くらいに思っていて、若干不審に思いながらも気軽な気持ちで「1時間くらいならいいですよ」とかなんとか返事をした記憶があります。
約束の日の、約束の時間。
時間ぴったりにオフィスの呼び出しが鳴りました。
出て行くとそこには小さな、でも活気に満ち溢れたおばあちゃんが立っていました。
それが西倉さんと僕との最初の出会いです。
軽く自己紹介をし合ってとりあえず応接スペースにお通しすると、彼女は新聞から僕のインタビュー部分だけを切り抜いたものをカバンから出し、大きくはないけれど力強い声で、熱っぽく話し始めました。
「自分は84歳で、ひ孫もいる」
「社会貢献に興味があり、50歳頃から様々な活動に取り組んできた」
「私の命はあと5年」
「ここ数年、自分の最後の人生を捧げられる活動を探してきた」
「立川さんのインタビューを読んで『これだ』と思った」
「若い人たちの婚活のお手伝いがしたい」
「つまり、よすが結婚相談所で働かせてほしい」
要約するとそんな内容でした。
初対面でいきなり「ここで働かせてほしい」なんて、千と千尋の神隠しの千尋か西倉さんくらいなんじゃないか。いや、20代の女子なんかだとそういう話たまに聞くよな。うん、それは「千尋女子」だな。でも西倉さんは80代だし、女子の定義とはなんぞや女子は何歳までが女子かなどという議論が喧しい昨今においてもさすがに女子でないと結論づけても問題無いだろう。まてまて今は女子の定義はどうでもいいんだまず西倉さんの就業希望にどう対応するかだ。。
などとぐるぐる考えていたのですが、その場で何か結論を出すことはできないなと感じ、一旦西倉さんにはお帰りいただきました。
一人で始めた結婚相談所がこうして知られるようになったことがとても嬉しかったのと同時に、あまりに唐突に起きた出来事に、正直少し混乱していました。
西倉さんが帰った後オフィスに一人残った僕は、当時自分以外の唯一のスタッフだった西尾に連絡をしました。
・・・後編へ続く。